体操競技の一つであるあん馬と跳馬。あん馬も跳馬もよくそんな動きができるなと門外漢でも見てて楽しいものだ。ところで、なぜ「馬」という文字がつくのだろうか。これはその起源が関係しているようだ。
あん馬も跳馬も「馬」という文字が付く理由
あん馬はポメルという二つの把手がついた台の上で、手だけで旋回技を行う競技。跳馬は勢いをつけて駆けていって、跳馬に手をついて回転技を行う競技だ。これら二つとも、木馬運動が起源とされている。
木馬運動とは乗馬のための準備運動として行われていたもの。あん馬は体操競技の中でも、もっとも古い器具の一つと言われている。あん馬とは「鞍馬」のことであり、つまり鞍をつけた馬の上での動作を訓練する競技である。だから、最初は頭も尻尾も付いた木馬の形をしていたと言われている。本来の乗馬の練習ではなく、競技として発展してき、頭も尻尾も取れて現在の形になったと言われている。
跳馬も同じように木馬運動が起源。もともとは、馬からの乗り降りを練習する運動だったが、木馬に手を付いて飛び越えたり、それに回転を加えるようになっていき競技化したと言われている。馬を飛び越えて、その回転などを競うのだから、木馬の頭も尻尾も必要ないということで、現在のような形になったとされている。
ちなみに、平行棒はあん馬を練習するための器具であった。ドイツのFriedrich Ludwig Jahn氏が創案。昔は平行棒の下をくぐってはならないという規定があった。これは主人である人間が馬の下などをくぐるのはおかしい、という理由で規定されたようだ。
以上が、あん馬にも跳馬にも「馬」という文字が付けられた理由だ。どんなことにでも、調べてみると起源がある。それらの多くは、こんなことが起源!? と驚くものだ。気になったらあれこれ調べてみると、知識がつくだけでなく、一つのことを深く知る習慣も付いてくる。なにか気になったものがあったときには、あれこれと調べてみてほしい。
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