「プロポーズされて、結婚が決まった！」
人生で最も幸せな瞬間。しかし、その喜びも束の間、二人を待ち受けるのが**「両家の挨拶」**という、最初の、そして最大の関門です。
「うちの親、『結納は当たり前』って考えてそう…」
「顔合わせ食事会だけで済ませたいけど、失礼にあたらないか不安…」
「そもそも、結-納と顔合わせ食事会って、具体的に何が違うの？」
結婚という「家と家との結びつき」の第一歩で、絶対に失敗したくない。でも、何が正解なのか分からない…。そんなプレッシャーと不安で、押しつぶされそうになっていませんか？
まず、結論からお伝えします。安心してください。
最新の調査によれば、今や結納を行わないカップルは全体の8割以上。 「結納をしない」ことは、もはや非常識ではなく、**「令和の新しい常識」**となりつつあります。
しかし、だからと言って何もしなくて良いわけではありません。大切なのは、結納に代わる「顔合わせ食事会」を、両家が心から満足できる、最高のイベントとしてプロデュ-ースすることです。
この記事は、そんな重大なミッションを背負ったあなたのために作られた、究極の教科書であり、完璧な段取りマニュアルです。
巷にあふれる形式的な情報だけでなく、心理学的なアプローチや、実際に使える会話フレーズまで網羅。この記事一本で、あなたは以下の全てを手に入れることができます。
- 【データで見る現実】 「結納しない割合」の推移と、親世代との価値観のギャップの正体
- 【親への最強プレゼン術】 「結納はしない」と角を立てずに伝え、納得してもらうための完全会話シナリオ
- 【失敗しない顔合わせ準備リスト】 日程調整から店選び、費用分担、服装、手土産まで、やるべき事の全て
- 【当日が怖くなくなる進行シナリオ】 挨拶から乾杯、会話のネタ、結びまで、当日の流れを完全シミュレーション
- 【印刷して使える】 そのまま使える「顔合わせのしおり」テンプレート＆例文
- 【よくあるQ&A】 「婚約記念品はどうする？」「兄弟姉妹は呼ぶべき？」あらゆる疑問に専門家が回答
この記事を読み終える頃には、あなたの不安は確信に変わっているはずです。
さあ、両家にとって忘れられない、最高の始まりの日を、あなたの手で創り上げましょう。
第1章：【データで見る現実】「結納しない」は、もはや“普通”である
まず、あなたのその決断が、決して少数派ではないという事実を知ってください。
衝撃のデータ：「結納しない」割合は82.8%
結婚情報誌『ゼクシィ』の最新調査（結婚トレンド調査2023）によると、婚約の形式として
- 結納と顔合わせ食事会の両方を実施：3.0%
- 結納のみを実施：0.5%
- 顔合わせ食事会のみを実施：76.3%
つまり、結納を行ったカップルはわずか3.5%。逆に言えば、顔合わせ食事会のみ、あるいはそれすらも行わなかったカップルを含めると、96.5%が結納を行っていません。
さらに、両家の顔合わせ自体を行ったカップルのうち、**結納を省略した割合は82.8%**にも上ります。
(ここに、「結納の実施率の推移」を示すシンプルなグラフを挿入するイメージ。10年前は約20%だったものが、年々減少し、現在では3.5%になったことが一目でわかるようにする)
このデータが示すのは、**「結納をしない＝現代のスタンダード」**という紛れもない事実です。
なぜ結納は行われなくなったのか？親世代との“常識”のズレ
では、なぜこれほどまでに結納は行われなくなったのでしょうか。
- 価値観の変化： 「家と家との結びつき」という形式よりも、「本人たちの意思」を尊重する価値観が主流になった。
- 経済的な負担： 結納には、結納金や結納品、会場費など、数十万〜百万円単位の費用がかかる。その費用を、新生活や結婚式、新婚旅行に使いたいと考えるカップルが圧倒的に多い。
- 手間の問題： 仲人を立てたり、格式ある会場を用意したりと、時間的・精神的な負担が大きい。
しかし、ここで問題となるのが親世代との価値観のギャップです。
親世代が結婚した1980年代〜90年代は、まだ結納を行うのが一般的でした。彼らにとっての「常識」と、我々の「常識」には、大きな隔たりがあるのです。この認識のズレこそが、トラブルの最大の火種となります。
第2章：【親への最強プレゼン術】角を立てずに「結納はしない」と伝える完全シナリオ
ここが最初の、そして最大の難関です。親を説得するのではなく、**「味方になってもらう」**ための、心理学に基づいたコミュニケーション術を伝授します。
STEP1：まずは「二人で」意思を固める
親に話す前に、必ずカップル二人で「私たちは、結納はせずに、その分心のこもった顔合わせ食事会を開きたい」という意思を、完全に一致させてください。 片方が少しでも迷っていると、親の意見に流され、後々「あなたのせいで…」という亀裂の原因になります。
STEP2：それぞれが、自分の親に「相談」という形で切り出す
いきなり両家揃った場で「結納はしません！」と宣言するのは最悪の手です。まずは、それぞれが自分の親に、1対1で「相談」という体裁で話すのが鉄則です。
【魔法のフレーズ満載！完全会話シナリオ】
あなた： 「お父さん（お母さん）、結婚のことで少し相談があるんだけど、今いいかな？」
親： 「どうしたんだ？」
あなた： 「〇〇さんとの結婚の準備を進めているんだけど、両家の挨拶のことについて二人で話していてね。まず、ここまで育ててくれたことへの感謝の気持ちを、両方の親にしっかり伝えられるような場にしたいって考えているんだ。」
【ポイント①】まず感謝と、親を尊重する姿勢を見せる。
親： 「そうか、それが一番大事なことだな。」
あなた： 「それで、昔ながらの結納もすごく素敵な儀式だと思うんだけど、最近の結婚式のデータを見たら、今は結納をする人がすごく少なくなっているみたいで。（ここで、第1章のデータをスマホなどで見せる）」
【ポイント②】主観ではなく「客観的なデータ」を根拠にする。
親： 「ほう、今はそんなに少ないのか…」
あなた： 「うん。それで僕（私たち）としては、結納にかかる費用や準備の時間を、その分、新生活の準備や、当日の食事会をもっと素敵なものにすることに使いたいと思っているんだ。例えば、少し良い料亭を予約して、ゆっくり時間をとって、お互いの家族のことを知れるような会にしたいな、って。」
【ポイント③】否定ではなく「ポジティブな代替案」を提示する。「やらない」のではなく「その分、もっと良いことに使う」という論理。
親： 「なるほどな…」
あなた： 「もちろん、これはまだ僕（私たち）の考えだから、お父さん（お母さん）が『やっぱり結納は家としてきちんとすべきだ』って思うなら、その気持ちもすごく大切にしたい。 どう思うかな？」
【ポイント④】最終決定権を委ねる形で、相手の意見を尊重する姿勢を示す。
この流れで話せば、ほとんどの親は「お前たちがそう決めたなら」と納得してくれるはずです。もし、それでも難色を示された場合は、「一度、〇〇さん（パートナー）とも相談して、また改めて話させて」と一度持ち帰り、時間を置くことが重要です。
第3章：【失敗しない顔合わせ準備リスト】やることの全てを徹底解説
親からの合意を得られたら、次はいよいよ顔合わせ食事会の準備です。この準備の丁寧さが、当日の成功を左右します。
□ STEP1：日程と場所の調整（2〜3ヶ月前）
- 時期： 結婚式の3〜6ヶ月前が一般的。
- 日程調整： 参加者全員の都合の良い日を、複数の候補日を挙げて調整する。六曜（大安、友引など）を気にする親もいるので、事前に確認を。
- 場所選びの鉄則：
- 個室があること： 周りを気にせず話せる個室は必須条件。
- 両家の中間地点か、アクセスが良い場所： どちらか一方に負担が偏らないように配慮する。遠方から来る親がいる場合は、駅直結のホテルなどが喜ばれる。
- 料理のジャンル： 親の好みをリサーチ。和食の会席料理が最も無難で人気。アレルギーの有無も必ず確認。
- 店の雰囲気： 静かすぎず、うるさすぎない、会話がしやすい雰囲気の店を選ぶ。
- 予算： 1人あたり1万円〜1.5万円（飲み物代込み）が相場。
□ STEP2：参加者の確定
- 基本は「両親と本人たち」の計6名。
- 兄弟姉妹は呼ぶべき？： 両家の意向を確認して決めるのがベスト。「ぜひ紹介したい」という意向があれば、参加してもらうのが良い。ただし、人数が増えると会場選びや会話の進行が難しくなるため、事前に参加をお願いする旨を両家に伝えておく。
□ STEP3：費用分担の決定
- お金の話は、必ず事前に二人で決めて、両家に伝えておくこと。 当日になって「誰が払うの？」と揉めるのは最悪のシナリオ。
- 最も一般的なのは「二人で全額負担する」パターン。 これが、親を招待するという形になり、最もスマート。
- 両家で折半する場合は、当日に現金でやり取りするのではなく、後日どちらかの代表がまとめて支払い、後で精算するのが良い。
□ STEP4：当日の服装のすり合わせ
- 「格」を合わせることが最重要。 片方がフォーマルスーツなのに、もう片方がカジュアルなワンピース、といった事態は避けたい。
- 男性はダークスーツ、女性は上品なワンピースやセットアップが無難。
- 「当日は、少し改まった服装（セミフォーマルくらい）でお願いします」と、事前に両家に伝えておく。
□ STEP5：手土産の準備
- 必須ではないが、用意するのがマナー。
- 相場： 3,000円〜5,000円程度。
- 品物： 地元の銘菓、老舗の和菓子などが定番。「切り分ける」羊羹や、「縁が切れる」刃物は避けるのが無難。
- ポイント： 事前に両家で品物が被らないよう、二人で何を渡すか相談しておく。
□ STEP6：「顔合わせのしおり」の作成
- これがあるだけで、当日の満足度が劇的に変わる「最強アイテム」。
- 会話のきっかけになり、場の雰囲気を和ませ、進行もスムーズになる。
- 記載内容：
- 挨拶文
- 本日の流れ（プログラム）
- 二人のプロフィール（なれそめ、趣味など）
- 両家の家族紹介（名前、趣味、ペットなど）
- 今後の予定（入籍日、結婚式の日取りなど）
- 両家の連絡先
- 作り方： パソコンで簡単に作成できる。無料のテンプレートも多数あるので活用しよう。
(ここに、「しおり」のテンプレートデザイン例の画像を挿入するイメージ)
第4章：【当日が怖くなくなる進行シナリオ】これを読めば完璧！
いよいよ当日。緊張するなという方が無理だが、この流れさえ頭に入れておけば大丈夫。当日は、あなたが司会進行役だ。
1. 待ち合わせ・会場入り（10分前）
- 両家が鉢合わせしないよう、二人が先に会場に到着し、両家を出迎えるのがベスト。
2. 始まりの挨拶
- 全員が揃ったら、男性（新郎）が進行役として、簡潔に挨拶を行う。
- 【例文】 「本日は、私たち二人のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。この会は、両家の親睦を深めるための食事会ですので、短い時間ではございますが、どうぞリラックスして、楽しい時間をお過ごしください。」
3. 家族紹介
- 男性側から順に、自分の親を紹介する。紹介された親が、一言挨拶をする流れがスムーズ。
- 【例文】 「それでは、私の家族を紹介します。父の〇〇と、母の〇〇です」
- 父の挨拶例： 「〇〇の父でございます。本日はこのような席を設けていただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。」
（しおりがあれば、それを元に趣味などを補足すると会話が広がる）
4. 婚約記念品の交換・お披露目（もしあれば）
- 婚約指輪や記念の時計などを交換した場合は、このタイミングでお披露目すると良い。場の雰囲気が華やぐ。
5. 乾杯
- 男性の父親にお願いするのが一般的だが、堅苦しくしたくなければ、男性本人が行っても良い。
- 【例文】 「それでは、両家の末永いお付き合いを願いまして、乾杯の音頭を取らせていただきます。乾杯！」
6. 食事・歓談（1時間〜1時間半）
- ここが正念場。沈黙が訪れないよう、二人が中心となって会話の橋渡しをする。
- 【最強の会話ネタ】
- 子供の頃の話： 親にとっては鉄板ネタ。「小さい頃はどんな子だったんですか？」と相手の親に振る。
- 親の趣味や仕事の話： しおりを参考に、「お父様は釣りがご趣味だとか」と話を広げる。
- 地元の話： 「〇〇（地名）は、〜が有名ですよね」と、相手の地元に関する話題を事前にリサーチしておく。
- 避けるべき話題： 政治、宗教、スポーツの応援チームなど、意見が対立しやすい話は絶対に避ける。
7. 結びの挨拶
- 食事が終わる頃に、二人から改めて感謝の気持ちを伝える。
- 【例文】 「本日は、誠にありがとうございました。未熟な二人ですが、これから力を合わせて頑張っていきますので、どうぞ末永くよろしくお願いいたします。本日は、これにてお開きとさせていただきます。」
8. 会計と解散
- 会計は、親たちの見ていないところで、男性がスマートに済ませるのが理想。
- 両家を駅やタクシー乗り場まで見送り、後日、必ず電話でお礼を伝えること。
第5章：よくあるQ&A – 細かい不安を全て解消！
- Q1. 結納金がないと、失礼にあたりますか？
- A. 結納をしない場合は、結納金も不要というのが一般的です。ただし、地域や家庭によっては、「結納はしなくても、結納金だけは渡すべき」と考える場合もあります。事前に自分の親に、「相手方のご両親は、結納金についてどうお考えか、それとなく聞いてみてもらえないかな？」と相談してみるのが最も角が立ちません。
- Q2. 婚約指輪などの記念品は、絶対に必要ですか？
- A. 必須ではありません。最近は指輪の代わりに、時計やネックレスを贈ったり、その費用を新婚旅行や新生活の資金に充てたりするカップルも増えています。これも、二人でよく話し合って決めるのが一番です。顔合わせの席で「記念品は、二人の新生活のために使わせていただくことにしました」と報告すれば、ほとんどの親は納得してくれます。
- Q3. 自分の親が暴走しそうで不安です…。
- A. 事前の「根回し」が全てです。「当日は、相手の家の悪口や、自慢話は絶対にしないでね」「お金の話は、こちらで全部やるから触れないでほしい」など、具体的なNG項目を、自分の親にはっきりと、しかし優しく伝えておきましょう。あなたの親をコントロールできるのは、あなただけです。
結び：最高のスタートは、最高の準備から生まれる
親戚付き合いの第一歩であり、最大の山場である「両家顔合わせ」。
その成功の鍵は、当日の立ち居振る舞いではなく、そこに至るまでの「準備」と「すり合わせ」に9割がかかっていると言っても過言ではない。
この記事で紹介した知識とテクニックは、あなたを不安から解放し、自信を持ってその日を迎えるための、最強の武器となるはずだ。
大切なのは、形式にこだわることではない。
「これから、どうぞよろしくお願いします」
その誠実な気持ちを、両家にしっかりと伝えること。そして、両家が「この二人なら、きっと大丈夫だ」と、安心して送り出せるような、温かい時間を作り上げること。
それができれば、あなたの結婚生活は、これ以上ないほど素晴らしいスタートを切ることができるだろう。
あなたの門出が、最高の笑顔で満たされることを、心から願っている。
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